
あなたは、パチンコ屋にどのようなイメージを持っていますか?
- 暇つぶしにふらっと行ける場所
- 気軽にギャンブルできる場所
- ちょっとした気分転換ができる場所
などでしょうか。
もし、純粋無垢な子供にパチンコ屋のイメージを聞いてみたら
- 音がうるさい
- タバコ臭い
- 怖いお兄さん(お姉さん)がいる
と言われてしまうかもしれません。
確かに、私も子供のころはパチンコ屋=怖くて危ないところという勝手なイメージを持っていました。果たして、パチンコ屋は本当に怖い場所なのでしょうか?
そして、うわさではよく聞く「裏社会」との繋がりは、本当にあるのでしょうか。
パチンコ屋に対する世間のイメージ
パチンコ屋にあまり行ったことがない人たち、特に年配の方たちの中でも、パチンコのイメージはあまり良いものではないようです。
確かにパチンコ屋の前を通っただけで大きな音がジャラジャラ聞こえたり、たばこのにおいがしてきて「あぁすてきな場所だなぁ」とはなかなか思えないのかもしれませんね。
パチンコ屋によく行く人たちからすれば、音は慣れてしまえば気にならないし、自分もタバコを吸えるし、最近は店員さんも可愛らしい子が多くてなかなか良い場所だと思うんですけどね。
確かに昔はすごかった
昭和のころのパチンコ屋は今とは雰囲気がだいぶ違いました。
外観はネオンがギラギラと眩しいぐらいに輝いていて、従業員は挨拶なし、見た目も接客も怖い人が多かったです。客層もほとんどが男性で、若い女性などはほとんどいませんでした。
新台入荷ともなると、朝から店の前は大行列。タバコのポイ捨てや飲んだコーヒーの感がそのまま置きっぱなしというのも日常茶飯事でした。
そして開店と同時にダッシュしてパチンコ台の取り合い、頻繁に喧嘩も起きていました。
台パンや(パチンコ台を殴る行為)店内でのタバコのポイ捨て、殴り合いの喧嘩なんて、今となっては想像もつきませんね。
そして、昔は「ケツ持ち」という用心棒のような人たちがいたのです。
「ケツ持ち」ってなに?
ケツ持ちとは、裏社会の人たちがお店(スナックやパチンコ店など)からみかじめ料を徴収する代わりに、お店で起こったトラブルなどを解決してくれる、用心棒のような人たちです。
昔のパチンコ屋にはこのケツ持ちがいるお店が多かったそうです。
それが、パチンコ業界は裏社会と繋がっていと言われる理由です。
どうして裏社会と繋がるようになったの?
終戦直後にパチンコが大ブームとなり、パチンコの景品である「タバコ」の換金行為をする「買人」が、客とパチンコ屋の仲介に入り、利益を得るようになりました。
つまり、客からタバコを安値で買い取り、そのタバコをパチンコ屋に売り戻していたんですね。
裏社会の人たちがそんな儲け話を知って黙っているわけがなく、その仲介に裏社会の不法者が介入してくるようになったのです。
そして、パチンコ屋にみかじめ料を要求し、ケツ持ち(用心棒)になったのです。終戦当時のパチンコ屋のほとんどはケツ持ちがいて、裏社会と繋がりがあったそうです。
それだけトラブルの多い時代だったんですね。
過去にはこんな事件も
ケツ持ちにみかじめ料を払うのは、恐怖心や長年の慣習、お付き合いの必要経費で、というケースが多く過去にはこんな事件もありました。
2018年、パチンコ店経営者からみかじめ料を脅し取ろうとした恐喝未遂容疑で、暴力団員とその息子が逮捕されました。現金約60万円を脅し取ろうとしましたが、実はそのみかじめ料の支払いは2004年から続いていて、計約1億円を脅し取られていたそうです。
ちなみに、「みかじめ料」にはいろいろな語源があり、毎月3日に支払わせるというものや、3日以内に支払わなければ店を締め上げるなどという説があるそうです。
なんとも恐ろしいですね。
今でも裏社会との繋がりはあるの?
この平和な時代の今でも、裏社会との繋がりはあるのかどうか気になるところですよね。
今は警察による排除条例によって、裏社会との繋がりを排除する動きがとても強くなっています。
さらに、2020年には東京五輪・パラリンピックを控えているので、警視庁もより一層排除を強化しています。
歌舞伎町、銀座、六本木など都内の繁華街29地区が「暴力団排除特別強化地域」に指定され、この地域内ではみかじめ料を受け取った側も、支払った店側も即座に罰則の対象となるそうです。
恐怖心や長年の慣習で、お付き合いの必要経費として払い続けてきた店側の保護も期待されています。
裏社会の人たちに頼らずとも、お店と警察が連携を取っているので、パチンコ屋が裏社会と繋がる必要はなくなったんですね。
まとめ
確かに昔は裏社会との繋がりが強いパチンコ屋でしたが、今ではその繋がりもほとんどなくなっています。
時代とともにパチンコ屋に来るお客さんのマナーも、店員さんのマナーも良くなっていて、昔のようにパチンコ屋=怖い場所ではなくなってきています。
しかし、こういった「闇の歴史」がパチンコ業界の背景にあったことは知っておくべきだと思います。「自分の大切なお金がどう使われているのか」一度しっかり考えてみる事をおすすめします。