
近年、パチンコ店と遊技人口の割合が年々減少傾向にあるとニュースになっています。
かつては「30兆円産業」と呼ばれていたパチンコ業界ですが、
実は現在のパチンコ業界は20兆円程度をかろうじて超える程度の市場規模しかありません。
なぜ今のパチンコ業界はこんなに人口が減少したのでしょうか。
また、自分と同じ年代はどのくらいなんだろう。
少し気になりませんか?
そこで今回はパチンコの遊技人口の割合を年代別でご紹介したいと思います。
パチンコ遊技人口
いつもパチンコ店に行くと開店前にも関わらず入り口に並んでいるお客さんがいます。
また、なにかイベントがあるといつもに比べて多くの人が開店前に並び
整理券をもらっているのをよく目にします。
私が聞いた話では、パチンコ店でイベントがある日の深夜0時にはすでに待ちが3桁になっている
というのを仕事先のお客さんから聞いたことがあります。
「そんなに並んでいるならパチンコをしている遊技人口は年々増えてるんじゃないの?」
と疑問に持つと思いますが、果たしてどのような結果になっているのでしょうか。
パチンコ遊技人口は1994年をピークに1999年までの5年間で減少傾向にあります。
かつては「パチンコファン3,000万人」といわれていましたが、1999年には1,860万人までに減少しています。
2002年には持ち返して2170万人になりましたが、2013年の過去最低値である970万人を更新するまでは、遊技人口は減少傾向であるが一進一退を繰り返しています。
その後は、ほぼ横這い傾向で遊技人口が増減しているのがわかります。
この結果から、パチンコ遊技人口は全体でみると減少傾向にあるのが見てわかります。
あれだけ開店前に並んでる人がいるのに減少しているのであれば
もしかしたらそのパチンコ店は何かしら対策しているか大型店舗なのかもしれませんね。
パチンコ スロット店で日本一大きい店舗はどこ?ランキングでご紹介
年代別の人口割合
では、年代別で見るとどのような割合になっているのでしょうか。
上記のグラフからわかる通り、1991年までは20歳~64歳まで増えているが
それ以降は激減している傾向にあります。
昔までは若い世代ほどパチンコなどいわゆる「ギャンブル」をしている割合が高い
と思っている人も多いと思うが、実際はどの世代に比べても減少率が高く
2016年には30歳~50歳代の割合を下回っています。
ただ、全体として減少傾向になっているがその中でも65歳以上の年代では
むしろ増加の傾向にあるのが見てわかる。
このままだとパチンコは「高齢者の遊技」となる日も近いかもしれません。
人口減少の理由
ここまでのグラフからわかる通り、パチンコ遊技者の人口は年々減少しているのがわかりました。
では、なぜこんなにも減少しているのでしょうか?
パチンコ遊技者の人口減少の理由は
主に3つあると考えられます。
・出玉規制の強化
・娯楽の多様化
・お金が借りづらい
ではこれらについて深堀りしてみましょう。
出玉規制の強化
パチンコの出玉規制は2018年2月1日から開始されるようになりました。
これにより大当たり最大出玉数が2400個から1500個に減少してしまいました。
このことから一気に出玉が獲得できるパチンコが大当たりしても儲けが少なくなってしまい
投資額が大きい場合は回収しづらくなってしまいました。
このことから
「一気にギャンブル性がなくなった!」
「勝った時の嬉しさがなくなる!」
と文句を訴える人達が出てくると思います。
では、なぜ出玉規制が行われるようになったのでしょうか。
それは、警視庁が以下の点を問題視するようになったからと言われています。
・ギャンブル依存症から抜け出すための施設に来る相談者の増加
・1か月の負け金が5万円以上の割合増加
これらの点から考えられることがあります。
それはギャンブル性が高くなっていることを問題視するようになったことです。
先ほど上記で述べた文句を訴えるような人達は
・勝った時に回収できる金額が多いからパチンコをしている
・少ない投資で大金を得たい
と考えている人達がほとんどではないでしょうか。
そのような人達が多い中、ギャンブル依存症の相談者が増加して
負け金も5万円以上の割合も増加しているということを問題視するようになった警視庁は
「よし!出玉を規制しよう」と考えるようになったんです。
もちろん出玉規制以外にも以下のことが規制されるようになりました。
概要 | 値 |
大当たり最大出玉 | 2400個→1500個 |
最大ラウンド数 | 16R→10R |
出玉上限(4時間当たり) | 発射数の1.5倍まで |
出玉規制が施行されたのは、良くも悪くもパチンコの射幸性が仇になったといえるでしょう。
娯楽の多様化
これは時代の流れ的にもしょうがないところでもあります。
時代の流れとともに様々な娯楽が登場してきました。
ゲーム、マンガ、アニメ、インターネットなど時代と共に登場してきて
パチンコなどのギャンブルよりお金を賭けなくても時間を潰せる娯楽が増えたのが要因であると考えられます。
その中でもゲームであれば「パチンコのゲームソフト」などが登場してきましたが、それ以上にパチンコなどのギャンブルの代わりになってしまうものが登場してしまったのです。
それは、みなさんが今手に持っているもの、もしくは目の前にあるものです。
そう「スマートフォン」です。
これらの機器は時代を大きく変えてしましました。
私の周りでも時間があればスマートフォンとにらめっこしている人が多く、常に手に持っている人たちもいます。
スマートフォンの普及率は2013年頃から増加傾向にあり、それとともにアプリも充実してきました。
その中でもパチンコやスロットのアプリなども登場してきました。
そこで、先ほどのパチンコ遊技人口のグラフを見てみましょう。
2013年、過去最低値を更新した年にスマートフォンが普及しています。
このことが一番の原因とは言えないですが、もしかしたら関係しているのかもしれません。
ほかの娯楽だと、「アニメ、マンガ」が一般人に受け入れられるようになったのも大きな要因になっていると考えられます。
マンガは小さい頃から見ている人が多いため、あまり抵抗がない方が多いと思います。
しかし2000年前半まで、アニメを見ている人達はいわゆる「ヲタク」という印象を持っていた人達が多かったと思います。
しかし、時代と共にアニメを見る人達が増え始め
「ヲタク」という言葉自体が受け入れられるようになり、アニメ視聴が一般的な娯楽となりました。
以上のことから、娯楽が多様したのが原因であると考えられます。
ただスマートフォンのアプリで課金している人たちを見ると
「だったら他のことにお金を使えばいいのに…」と思ってしまうのは内緒の話です。
お金が借りづらい
一昔前までは
「借金してでも取り返してやる!」
「お金がなくなったら借金すればいい!」
と考える人たちが多かったと思います。もちろん今でもそのように考える人は一定数いるとは思いますが。しかし、そのような人達からきちんと返済できるとはあまり考えられませんよね?
その為、2000年以降から消費者金融(サラ金)関連の法律が改正され
審査がより厳しくなりました。
例えば何の規制事項かというと「総量規制」が施行されたことにより多額の金額を借りれなくなりました。
「総量規制」とは、個人が消費者金融(サラ金)のキャッシングやカードローンなどからお金を借りる場合は、借入額が「年収の3分の1まで」と制限されるというものです。
また50万円以上借りる場合は収入証明書が必要になります。
もちろん総量規制はギャンブルでお金を使っている人達のために施行されたものではなく、高額な借り入れで借金地獄にならないようにするために規制されたものです。
たしかに消費者金融側からしても、きちんと返済してくれる無理のない金額を決めてくれた方が回収率は高くなるのでこの規制には頷けますね。
まとめ
パチンコ遊技人口が年々減少しているのは、様々な理由や背景があるとは思いますが
主に上記3つのことが原因ではないかと考えられます。
また、2020年4月からはパチンコ店など屋内で全面禁煙化が施行するので
より遊技人口が減少するのではないかと考えられます。
このようなことがあると、今のうちに他の娯楽に挑戦してみるのもいいかもしれませんね。